3月14日 映画「小三治」

3月14日
21時上映分
ポレポレ東中野

噺家・柳家小三治さんを追ったドキュメント映画である。

寄席に全国のホールでの独演会、三三さんの真打
披露を中心とした一門との姿と指導、同期弟子である
入船亭扇橋との仲の良さ、スキーやドライブ、食などの
突き詰める趣味などがちりばめられる。

言葉を通して、人の心ありき。
何も教えることはない、見ていりゃいいんだ。

(お茶を汲む…)やらされてると思うよりも楽しむように。
しかし、それがいやでこの世界に飛び込んだのに
楽しんでいるのかなあ。

僕は現役プレーヤーですから。

うろ覚えな一言の数々であるが、柳家小さんに師事し、
落語界や一門を通し、先人が練り上げてきたネタと
格闘というか向き合って来た方だから言える言葉の
数々であり、またその言葉が見ている側では
いい意味で重く響いてきた。

欠伸指南やらくだ、出来心、天災そして鰍沢と高座姿も
出てくる、映画だけであれだけ楽しいのだから、実際は
もっと面白いのだろう。
鰍沢は久しぶりに手掛けたものらしく、得意とする扇橋師匠に
聞いたり、弟子たちが楽しく和む楽屋の隅で自問自答している
姿がさすが現役の渋味を感じた。
また月曜に弟子である三三さんのらくだを聞いたばかりで、
当たり前のことだが師匠はすごいと思ったり。

また小三治師匠というと、ネタに入る前のまくらが注目される、
高座に上がるまで考えないそうで、その惹きこむ話術や知識の
豊富さに感服させられる。

温泉で扇橋師匠と水を掛け合ったり(師匠オールヌード)、
小三治師匠と扇橋師匠の窓ふきしている時の若い写真、
ハチミツトーストをつまむかわいい姿やスキー姿、歌う姿、
運転姿、食べる姿に小さん一門が癖と言われるテーブルを拭くこと、
席亭が「上下をきるとき、そのキャラにさっと変わるのがすごい、
他の噺家では段取りじみる」ということなどありのままの姿が
映し出される。

その姿は楽しくもあり、悲しく切なくもあり、本人がつぶやく
現役プレーヤーの自覚を見せつけられる。

なかなかチケットとれないが、早く生を見たい噺家さんである。

親しくさせていただいた噺家さんが亡くなり、葬儀に足を運んだとき、
斎場のエレベーターでなんと小三治師匠と噺家仲間と乗り合わせる。
礼服姿の師匠はともかく、自分をちらっと見て、あなたどなたという
目で見られたことを覚えている。
斎場のエレベーターは棺を運ぶため奥行きがあるのだが、
師匠が仲間に
師匠「なんで奥に長いのかな」
仲間「どうしてでしょ」
師匠「横になりたいねえ」
仲間、ハハと笑う。
聞いていた自分は、このような状況でも洒落の世界?と亡くなった
師匠に最後にすごいプレゼントまたはドキドキさせるいたずらを
頂戴したかもと関心したことがあった。
先に参列するのは失礼と師匠に先に行っていただき、
すみませんねえと言われ、また葬儀を手伝う若手にご苦労さんと
言葉をかける姿を見て圧倒されたのも映画を見ながら思い出した。

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