2月14日 国立劇場文楽公演 第二部


2月14日
国立劇場小劇場
14時45分開演
上手後方列

おさん茂兵衛 大経師昔暦

大経師内の段
松香大夫 喜一朗
綱大夫 清二郎

岡崎村梅龍内の段
文字久大夫 清馗
住大夫 錦糸

奥丹波隠れ家の段
三輪大夫 津國大夫 文字栄大夫
南都大夫 芳穂大夫 富助

おさん 文雀 茂兵衛 和生
下女玉 清十郎 梅龍 玉也
道順 玉女 おさん母 簑二郎
助右衛門 文司 以春 玉志ほか


京の大経師屋の女房おさんと手代の茂兵衛が
夜中の暗闇で相手を間違え誤って契ってしまう姦通物。
おさんの実家が金回りが厳しく、おさんが茂兵衛に
調達を依頼し茂兵衛が黙って店の印判を使おうとして
見つかったり、おさんの夫以春が下女玉にセクハラしたり、
おさんをめぐる道順夫婦や、玉の叔父梅龍の計らいなど
からむ。

歌舞伎では、おさんと茂兵衛が誤って契ってしまい
逃げていくところまで見たことあるが、文楽ではおさんと
茂兵衛の逃避行の果てまで描かれる。

あまり人形の動きが少なく、会話ばかりで大夫の語りの
力が重要なように感じた。

誤って契ってしまう大経師内の段を語る綱大夫さんが
緩急で語る。
驚いたのは幕切れ。
誤って契ったのがわかるおさんに茂兵衛の姿。
「おさん様か」「茂兵衛か」
の台詞でスーッと幕が閉まるのだ。
柝も入らず、あまり文楽らしからぬ衝撃な幕切れで
恐るべし姦通物と思わせた。

梅龍内の段は住大夫さんであったからもったような感じ。
逃げるおさんと茂兵衛が、梅龍を訪ねるおさんの父母で
ある道順夫婦に出会い別れを告げる場面で上記の通り
人形の動きが少ない。
言い訳するおさんに茂兵衛、意見する道順に娘かわいさな
母の姿が描かれる。
おさんと茂兵衛の影が磔られてる影になるのが先行きを
案じてコワイ。
住大夫さんはこの長丁場を互いの心情を浮かべ惹き付けて
くる。この方の語り…あと何度聞けるのだろうと思いながら
聞き入っていました。

二人が捕まる隠れ家の段は、芳穂大夫さんの万歳と捕手が
調子よく、南都大夫さんのおさんに艶が、三輪大夫さんの
茂兵衛がしっとりと、津國大夫さんの梅龍に力強さがあった。

文雀さんのおさんに柔らかみある、ややもたれるのは
展開からか。
和生さんの茂兵衛も優男ぶりがうかがえる。
玉女さんがわずかな出ながら道順で舞台に重みを与え、
玉也さんの梅龍が渋味と勢いがある。
清十郎さんの玉にしっとり感、文司さんの助右衛門が自在、
一輔さんの万歳が愛嬌あり悲劇の中に面白味を加え、
玉志さんの以春が人形なのに玉へめちゃくちゃ絡んで
おかしい。


見られなかったが、人形遣いの吉田簑助さんの
「文化功労者顕彰記念」と公演名につく。
記念出し物は勘十郎さんとの「曽根崎心中」。

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