24年1月1日 23年11月下旬から12月に見たもの

昨年のことですが…備忘録として。

11月20日 帝国劇場 「ニューヨークに行きたい」
 親同士が駆け落ちし、その子ども同士が豪華客船に
乗り込むになり子ども同士も恋に落ちることになるコメディ・
ミュージカル。
 瀬奈じゅんさんと橋本さとしさんの子どもコンビの
掛け合いがおかしく久しぶりに瀬奈さんのはちきれぶりを
見たようでした。
 浅丘ルリ子さんが出演、歌声も聞かせてくれました。
村井国夫さん、阿部裕さん、武岡洋一さんも安定している。
中でも橋本さんの息子役をした子役さんが愛くるしい。
この日は楽日で盛り上がりました。

11月20日 新橋演舞場 吉例顔見世大歌舞伎 夜の部
 二代松緑と七代梅幸の追善。
 菊之助さんが挑戦する「娘道成寺」が見もの。初々しくも感じ、
何かの妖精のようにも思える踊りっぷり。烏帽子渡す田之助
さんが存在感ある。
 菊五郎さんの「髪結新三」が昼の宗五郎と同様やはり面白い。
凄みと愛嬌ある菊五郎さんの新三に、老いも感じさせるやせ親分
ぶりな左団次さんの源七、菊五郎さんと同じく愛嬌と凄みあり
調子いい三津五郎さんの家主長兵衛、やわな男ぶりの時蔵さん
の忠七ほか菊之助さん、秀調さん、梅枝さん、萬次郎さん、
権十郎さん、菊十郎さんほか菊五郎劇団の最高水準な配役で
安定している。
 博多座と競演になった松緑さんの「外郎売」。二代松緑の
工藤で左近少年の外郎売を映像で見たことがある。何度か見て
いながら感じるものがあった一幕。口上では二代松緑と七代梅幸
の追善に松助の追善も紹介され時の流れを感じた。博多座と違い
松也さん演じる十郎が登場する。
三津五郎さん、時蔵さん、亀三郎さんなど華やかな舞台だった。

11月23日 平成中村座 十一月大歌舞伎 夜の部
 仁左衛門さんと勘三郎さん、孝太郎さんの「沼津」が見応え
ある。
仇同士に親子関係という複雑な関係と心境を仁左衛門さんの
十兵衛と勘三郎さんの平作が見せる。仁左衛門さんの十兵衛に
親と離れて強く生きてきた男ぶり、勘三郎さんの平作に貧しくとも
仇討ちを支援する老人の姿が伺える。孝太郎さんのお米が
かわいらしく、廓あがりの女ぶりがかいま見える。弥十郎さんや
松之助さんが好助演。
 七之助さんの弁天に勘太郎さんの南郷、橋之助さんの駄右衛門
らの「白浪五人男」は華やか。勢揃いの場では花横で見る自分の
横で見得をきって七三へ向かうのが迫力あった。
 「初櫓」は勘太郎さんの独壇場。中村座ロングラン開幕としては
うってつけの一幕。ラストはスカイツリーが背景にでてくる。

11月27日 
ジャパンカップ、クィックピックで偶然にも8万馬券を当てる。

12月3日 新橋演舞場 年忘れ喜劇公演
 藤山直美さんと坂東薪車さんの共演の公演。
 若旦那と髪結女性の恋を描いた「銀のかんざし」は上村吉弥さん
の自主公演で見たことがあるが、直美さんの嫉妬深いというよりは
愛おしさを感じさせる髪結に、いい男ぶりな薪車さんの若旦那ぶり
である。
 二幕目は「駕籠や捕物帳」。なんといっても、寛美さんの殿様で
駕籠屋を演じた小島秀哉さんと小島慶四郎さんのコンビで今回
演じられたのがすごい。このコンビのボケとツッコミが芝居を盛り
上げる。殿様は薪車さんで浮世離れした雰囲気が楽しい。
ほか立ち回りを見せる盗賊主水もいい。
直美さんは殿様の奥方、盗賊の女、茶屋の娘と早替りと面白
おかしく見せる。早替りが主になってしまい、キャラクターがやや
あいまいになってしまったのが惜しい。
 レッツゴー長作さん、寛太郎さん、新派の面々など脇を固める。
 直美さんと薪車さんの共演は関西ではされているが東京では
初めて続けてほしい企画だ。

12月4日 平成中村座 十二月大歌舞伎 夜の部
 勘三郎さんの「松浦の太鼓」が面白い。赤穂浪士贔屓であり、
喜怒哀楽激しいが、それが愛嬌と人なつこさあって又、大名の
品格もあっていい。
江戸庶民が思う気持ちをしっかり代弁しているのが伝わってくる。
 菊之助さんの源吾に弥十郎さんの其角、七之助さんのお縫で。
大詰、勘三郎さんの松浦候がなかなか馬から下りられず、身の
回りの世話をする諸士がてんたわんやで、勘三郎さん松浦候が
思わず勘之丞さんの頭を扇子でひっぱたくハプニングあった。
 勘太郎では見納めになる今興行での「関の扉」。関兵衛は
愛嬌あり、黒主になってからは客席に迫る迫力ある。菊之助
さんの墨染も手伝い、天明歌舞伎そのもので動く錦絵。どこか
クールな扇雀さんの宗貞、かわいらしい七之助さんの小町姫で
重い舞踊ながらじっくり見ることができた。
 扇雀さんの「葛の葉」は母親としての寂しさ悲しみを出して
魅せる。藤十郎さんに似たこってり感もある。松也さんの保名、
亀蔵さんと歌女之丞さんの庄司夫婦。

12月6日 「その妹」
 武者小路実篤の戯曲で、戦争で盲目になった兄、兄を助ける
妹と兄を支援しつつ妹に気持ちを感じてしまう兄の友人の関係を
描く。
 亀治郎さんが盲目の兄で、妹が蒼井優さん、友人が段田安則
さんで秋山菜津子さんなど脇を固める。
 亀治郎さんは足の指で舞台に敷いてある畳で位置を確認する
工夫や激しい台詞を応酬してくる。蒼井さんが戦前の女性らしい
強さと優しさを見せる。自らを犠牲にして兄を助けるという悲劇性は
実篤の小説に出てくる女性キャラそのもの。段田さんは台詞が
しっかりしていて芝居を締める。堅い雰囲気ながら蒼井さんの妹に
気持ちを奪われる姿が痛々しい。 重い芝居ながら余韻を残す。

12月8日 帝国劇場 「ダンス・オブ・ヴァンパイア」
 ヴァンパイア研究の二人がある村に訪れる。やがて近く屋敷が
ヴァンパイアが棲む屋敷とわかり…ホラーコメディミュージカル。
 山口祐一郎さんの伯爵が圧倒と独特の存在感がある。石川禅
さんの博士が愛嬌があり、浦井さんの助手はやややかましいが
サラを愛する色男ぶり。高橋愛さんのサラはかわいらしいが
やはりモー娘がちらつく。
駒田さん、コングさん、阿知波さん、ジェニファーさんなど脇を固め、
あまり考えることもなく、にぎやかなミュージカル作りと改めて感じた。
 終演後、駒田さんのせむし男を握手することができた、「風邪引く
なよ」って言われた(笑)

12月10~11日 南座 顔見世興行 … 別途参照

12月18日 日生劇場 十二月大歌舞伎 昼の部・夜の部
 七世松本幸四郎襲名百年として、染五郎さん、海老蔵さん、
松緑さんの3人が七世幸四郎ゆかりの演目に挑戦する。素顔の
口上もつく。
 昼の部の「碁盤忠信」は七世幸四郎の襲名狂言で百年ぶりの
上演。千本桜の鳥居前、道行や矢の根などどこかない交ぜ的な
展開。染五郎さんが荒事に挑戦されややしつこいぐらいの大立ち
回りを見せる。大詰めが海老蔵さんが押戻しの扮装で出てくる
のでなんかすべてをさらっていくよう。
 「茨木」は珍しい松緑さんの女形で。異様な老婆ながら、渡辺綱
の乳母代わりというところは母親と思わせるような雰囲気で驚か
される。鬼女になってからの血相は激しく、鬼瓦か阿修羅のごとく。
海老蔵さんの綱で。
 高麗蔵さん、市蔵さん、亀三郎さんの間狂言の郎党が楽しい。
 夜の部は「錣引」から。
 だんまりが主で展開がいまいちわからないが、染五郎さんと
松緑さんがこのような珍しい演目を掘り起こすことが画期的。
 「口上」は紋付袴の素顔で。松緑さんの口上が毎日変わり
色々話すよう。この日は「海老蔵さんの番長伝説」だった。
 「勧進帳」は七世幸四郎が70まで演じた当り役。本家本元の
海老蔵さんが弁慶を演じる。義経が染五郎さん、富樫が松緑さんで。
海老蔵さんの弁慶は力強く勢いある。染五郎さんの義経は守って
あげたいような薄幸の武将ぶり。松緑さんの富樫は動きは少ない
ものの眼力と緻密で弁慶に迫るよう。
 昼の忠信、夜の弁慶を見て、力むだけが荒事でないと見ていて
感じた。

12月19日 矢沢永吉 ライブ 日本武道館
 ツアー最終日とのこと。ファンクラブに入っている方に連れて行って
いただき、ステージサイドで拝見することができた。矢沢さんが座って
いるほうに向かってきたり、正直曲を知らなくても、矢沢さんの男ぶり
に魅せられる雰囲気のライブ
でした。ファンの興奮ぶりには圧倒されたが、矢沢さんは歌舞伎で
言うと荒事を見ているような力強さと色気を感じた。
 止まらないha~ha~に合わせてしっかりタオルも投げてきました。

12月20日 宝塚宙組東京特別公演 東京宝塚劇場
 スーツ製作でビジネスを築いた男が元の場所に戻っていく姿を
描いた芝居では、大空さんの台詞と歌が強く響いてくる。
レビューもにぎやか華やかで、ビジュアルな宙組の雰囲気を引き
継いでいる。

12月23日 平成中村座 十二月大歌舞伎 昼の部
 「菅原」の半通し。
 「車引」では勘太郎さんの梅王丸が腰が座りいい型の見得ぶり
で見応えある。菊之助さんの桜丸が原因を作ってしまった重さを
伝えてくる。亀蔵さんの時平に古怪さ、弥十郎さんの松王丸に
文楽人形のような大きさがある。虎之介くんの杉王丸はこれからか。
 「賀の祝」では、三つ子の父である白太夫の賀の祝で集まる
三つ子の運命を描くが、前半は勘太郎さんの梅王丸と亀蔵さんの
松王丸の喧嘩にやんちゃぶり、後半の桜丸切腹での菊之助さんの
桜丸の儚さとどこか苦痛が取れた安堵感がある。ばらばらになる
家族であるがどこか心はつながっているような雰囲気と余韻を残す
よう。弥十郎さんの白太夫が全体を引っ張る。若手中堅が主の舞台
で義太夫味は薄いが、普段目のつかない千代や春の仕草や、
七之助さんの八重の悲恋ぶりが伝わってくる。
 「寺子屋」は、勘三郎さんの松王丸が時平側についたことでの
悲運ぶりと子を犠牲にして菅秀才を助ける壮絶さをヒシヒシと伝えて
くる。「もつべきものは子でござる」など子を犠牲にして義を尽くすふり
が台詞で伝わってくる。
 菊之助さんの源蔵は力んでいるが、勘三郎さん松王丸に立ち向かう
勢いを感じる。せまじきものは宮遣えなど台詞や仕草に気持ちが
こもっている。
 扇雀さんの千代に子を思う母らしさ、七之助さんの戸浪に菅秀才を
守ろうとする気丈さがあって八重とは違う大人の女房ぶり。亀蔵さんの
玄蕃ほか。
 最前列で見たせいもあるが、菅原の三つ子の悲劇がこんなに痛烈に
伝わってくるのがすごい。

12月25日 国立劇場 十二月歌舞伎公演
 「元禄忠臣蔵」の半通し。
 吉右衛門さんの綱豊と又五郎さんの富森の「御浜御殿」が迫力
ある。互いの言い分が台詞となって応酬するところは余裕の
吉右衛門さんの綱豊と、立ち向かう又五郎さんの富森が対照的で
印象的な場面。義とは何かということ伝えてくる。
 「大石最後の一日」は胸がすく一幕。吉右衛門さんの大石内蔵助
の初一念が所々でヒシヒシと伝えてくるよう。ただ磯貝とおみのの
悲恋がからむのが初一念を妨げるようで気が気でない。
 「刃傷」は梅玉さんの内匠頭の品格と儚さが一幕締めてくる。
 歌六さんの多門に堀内が青果物らしい台詞のしっかりさ、鷹之資
くんの内記が元服前の若殿の品格がある、芝雀さんのお喜世と
おみの、錦之助さんの磯貝、東蔵さんの田村と荒木など揃う。
 南座の「仙石屋敷」も手伝い、改めて男くさい忠臣蔵を感じさせた。

12月27日 シアタークリエ GOLD クローデルとロダン
 ロダンの女性弟子として活躍したクローデルの華やかそして
悲運な人生を描く。新妻聖子さんがクローデル、石丸幹二さんが
ロダンで。
 全体的に重い雰囲気なのだが、少女時代から晩年までさわやか
に可憐にそして苦渋に演じ分ける新妻さんが壮絶。台詞と歌で
伝えてくる。
少女の頃から石と向かい、彫刻で形に表現していくが、石が
GOLDになるのか…石が愛として気持ちとして開けるのか、主題が
重い。
 クローデルがロダンに愛されつつ、束縛されるのがイヤになって、
愛しているのにロダンの存在が重石のようにのしかかって負担に
なっていく愛の形が複雑な心境になる。ロダンも支援と責任を
取りたいが、クローデルに煙たがられてしまうのにクローデルの
存在を気にする愛の形を見せる。
 この芝居が今年の観劇見納めになったが重い。でも、実際にあった
愛の形で圧倒された。大好きな新妻さんがラストに歌うGOLDを聞き
ながら目頭が熱くなってきた。

 しかし、よう見た…(--;

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