25年4月 25年4月の観劇記録

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ややネタばれもあるので…ご注意を。


4月6日
宝塚歌劇東京特別公演
南太平洋
日本青年館 15時開演
一階後方上手

南太平洋の島に住む仏人・ド・ベックはアメリカ軍の
侵攻作戦の協力を求められる。米軍看護婦との恋、
米軍中尉との友情など描く。
轟悠さん主演、星組客演の舞台。終始轟悠さんの
男らしさが目を引くが、轟さんというカリスマに星組
メンバーが追いかけていくような雰囲気。
妃海 風さんの看護婦ネリーの水着まで見せる宝塚では
体当たりな演技と歌にダンス、真風涼帆さんの中尉ジョゼフ
が鳳希かなめさんか水夏希さんに似た感じで将来を思わせる。
一樹千壽さんの大佐や、女役が珍しく舞台を食ってしまう英真
なおきさんの島の物売りばあさん、美城れんさんら海兵たちも
楽しい。
よき時代の古い映画を見るよう。



4月23日
トゥモローモーニング
シアタークリエ 19時開演
後方席

石井一孝さん、島田歌穂さん、新妻聖子さん、田代万里生さん
という4人のミュージカル。
島田歌穂さん目当て見に行きました。
離婚手続前夜の夫婦と、結婚前夜のカップルが最後の一夜で
互いの気持ちを認めつつ、不満もあり、愛し合うという翌朝が
どうなるのか、演技と歌でつづっていく。
まったく異なる二組の男女と思いきや、素敵なオチが待っている。
(いわゆるビフォーアフター的な)
新妻さんのお母さんが島田さんかと最初は思ったり。
島田さんは歌といい、母そして妻、働く女性と悩む姿が切ない。
石井さんも過ちを認めつつ、妻であるキャサリン(島田)を愛する
気持ちを伝えてくる。
新妻さんのキャットは結婚と同時に妊娠した女性の苦悩ぶりを
見せ、彼女持つ愛嬌もあってかわいらしい。
田代くんのジョンはやや軽いが、若さあって面白い。
バンドは舞台の建物の二階部分で行われていて、二組の男女
が1階と2階を行き来する。
女性を連れてまた見てみたい舞台。



4月28日
レ・ミゼラブル
帝国劇場 12時開演 二階席
新演出によるレ・ミゼラブルのプレビュー公演。
筋に歌曲、キャラクターは変わらないのだが、
舞台機構は回り舞台をやめ、屏風カーテン的な装置や、
舞台側面にも建物のバルコニーから出演者が出てきたりする。
ファンティーヌの「夢破れて」やエポニーヌの「オン・マイ・ウォン」
も劇的に歌い始めたり、オケピも高らかになっていたり、
舞台背景も抽象画的に画像で展開する。
この前を見ている者としては、舞台を追うことで精いっぱい
だったが、"なるほど"とうなったり。
ジャンバルジャンがファンティーヌとコゼットを助けて、
コゼットを通じてマリウスにつなげていく姿が慈悲という一言
では片付けられない情を改めて感じる。
愛をつなぐ…どんなことがあっても「明日は来る」と励まされた
ような心持です。
吉原さんのバルジャンは大きい体と心ですべてを包むよう。
川口さんのジャベールはやや線が細いが口跡でカバーする。
和音さんのファンティーヌが母性を見せ、平野さんエポニーヌが
勝気ぶり、駒田さんと谷口さんのテナルディエ夫妻がねっからの
悪でなく強欲さを楽しく見せる。山崎さんのマリウス、磯貝さんの
コゼット、野島さんのアンジョルラスで。
まだ始まったばかり…これから進化していくのだろう。
次回は6月末に見る予定です。

ジャン・バルジャン:吉原光夫 
ジャベール:川口竜也
マリウス:山崎育三郎
コゼット:磯貝レイナ
テナルディエ:駒田 一
マダム・テナルディエ:谷口ゆうな
エポニーヌ:平野 綾
ファンティーヌ:和音美桜
アンジョルラス:野島直人
ガブロージュ:松井月杜 ほか
指揮:若林裕治



4月29日
こまつ座・ホリプロ提携「木の上の軍隊」
シアターコクーン
13時半開演 一階席

戦時中の沖縄で木の上に逃げた上官(山西惇)と
新兵(藤原竜也)。やがて終戦を迎えるが、上官は
それを知りつつ、新兵に告げず。戦後2年経つと同時に
周辺が基地として変わっていく。終戦を知った新兵は
上官に詰め寄り、木から下りようとする。
基地問題と今も色あせない戦後の沖縄をベースに描かれた
ものであるが、日本人古来の精神論や上下関係に見栄、
豊かさの中での堕落など井上ひさしさんの鋭い筆を改めて
感じる重い芝居だった。
藤原さんの新兵は若さの中での感性と上官への気遣いに
悩む若者ぶり、山西さんの上官は極限状態から食生活の
安定による緊張感が鈍くなっていく様や堕落していく姿が
哀しい。片平なぎささんが木の精で二人の様子を伺う狂言
回しを演じる。
舞台も中央にがじゅまるという樹木を設置する。藤原さんと
山西さんがロッククライミング的に登ったり降りたりする。
ほぼ藤原さんと山西さんの二人芝居でコントのように見えたり
木の中に住むことがルームシェアのように価値観異なる者が
住みあうようにも感じた。
珍しい上演で今回取り上げたことに関心したい。



4月12日 映画 「ももいろそらを」
監督・脚本:小林啓一 
出演:池田愛、小篠恵奈、藤原令子、高山翼、桃月庵白酒
ジャック&ベティ 19:50上映
30万が入った財布を拾った女子高生・いづみが、経営に困る
知り合いの印刷屋のおじさんに20万貸してしまう。
友人の女子高生・蓮実と薫が落とし主の街の有力者の息子・
佐藤に返しに行くが、蓮実は佐藤に惚れてしまい、佐藤の
入院する友人のために新聞を作ることになる。
佐藤の友人とは…新聞から思わぬ見返りが…30万をめぐる
女子高生たちの日々を描く。
全編白黒ながら、キャラクターが表情豊かで関心させられる。
どこか三人吉三的な話でもありブラックユーモアあって楽しい。
池田さんの自由解放的な明るさと表情の豊かさが活き活きして
して光る。藤原さんの可憐さ、小篠さんの愛嬌、どこか図太い
高山さん、飄々としたおっさんぶりの白酒さん…
DVD出たらほしい。いろんな世代に見てほしい映画です。
黄金町にあるジャック&ベティという映画館もいい雰囲気です。
映画館で発行されている手書きの映画紹介新聞もいいです♪



4月16日
ルーベンス
bunkamuraザ・ミュージアム
ルーベンスとその弟子たちが描いた絵画の工房を主とした展示。
ルーベンスといえば、フランダースの犬のネロが見たかった絵画
の作者ぐらいしか思い浮かばない。
今回、信仰から擬人化して描く絵画や、細かい版画など見て
クラークコレクションもそうだったが、圧倒と発想に驚かされる。
アニメ作製のように(表現悪いかも)、絵画一つにそれぞれの
役割があって仕上げていく過程の説明もあってほとんど職人的に
感じた。職人的ながら芸術につながるすごさと完成度に関心した。



4月14日 4K歌舞伎 銀座ソニービル
ソニーが開発した4Kカメラで撮った猿之助さんの四の切(松竹座)、
勘九郎さんの渡海屋・大物浦(博多座)を見る。連獅子や忠信の
衣装も展示されていた。
臨場感あり、猿之助さんも勘九郎さんの表情もしっかり拝顔でき
ライブ感がある。劇場にいるようとも錯覚する。
猿之助さんは「奥行きがある」、勘九郎さんは「ライブ感あり驚く」
と言われていた。
勘九郎さんの知盛の安徳帝を見つめる表情が良くて印象的だった。
これがスポーツや音楽ライブ、アクションドラマなど使用されたら
迫力あるだろう。
4K歌舞伎のほか、再度木挽町広場や、ブックファースト銀座コア店
で行われていた篠山紀信さんの写真集・十八代目中村勘三郎の
写真パネル展示を見に行きました。




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この記事へのコメント

yukinama
2013年05月04日 23:35
「木の上の軍隊」は井上ひさしさんが
描いたのではなく、原案をされて書こうと
したところでお亡くなりなられたそうだ。
脚本は蓬莱竜太さんが書き、演出の栗山民也
さんが井上さんの遺志を継いで出来上がった
芝居でした。
「沖縄の悲劇性は喜劇にならない…井上は
それを重く受け止め、なかなか筆が進ま
なかった」と奥さまかインタビューで応えて
いて印象深い一言でした。
(5月4日のNHKスペシャルを見て)

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